IoT開発(4)-ESP-WROOM-02を電池で駆動

2022年7月3日

この記事は、下の記事からの続きです。
環境などのセットアップ、使用しているサービスについては、これらのエントリを参考にしてください。

前回のエントリで、ESP-WROOM-02に接続したセンサー(MDK001)から値を取得、見える化しました。
そこで今回は、次のステップとして、「色々な場所にESP-WROOM-02+センサーを配置して、値を取得する」ということに挑戦します。

1.回路の変更

色々な場所にESP-WROOM-02を設置するために、まず回路の変更を行います。
これまでESP-WROOM-02(以降、「デバイス」と書きます)は、パソコンからUSB経由で電源を得ていました。
この電源供給の方法では、配置場所が制限されてしまいます。
そこで、デバイスを電池で駆動できるようにします。

1.1.電源

デバイス本体(ESP8266)のデータシートによれば、必要な電圧は「3.3V」となっています。
従って、電池(単3)を電源にすることにします。
今回は「eleloop」を用いることにします。
なお、eneloopの電圧は「1.2V」と表記されています。
そのため、eneloopを3本直列につなぎ、これを電源とします。

1.2.回路

電源を決めたので、次は回路です。
デバイスが必要とする電源電圧(3.3V)に対して、実際に供給する電圧(3.6V)は少し大きいです。
(必要ないかもしれませんが)レギュレータを用いて、電圧を調整します。
使用するレギュレータは、「低損失三端子レギュレーター 3.3V1A BA033CC0T」を使用します。
また、電圧の安定化(?)のために、コンデンサもはさみます。
使用するコンデンサは、50V/0.1uFと25V/100uFのモノを使用します。
これらは全て秋月電商さんで購入可能です。

購入したモノ
容量 リンク
レギュレータ50V/0.1uF 秋月電商
コンデンサ
(50V/0.1uF)
秋月電商
コンデンサ
(25V/100uF)
秋月電商

これらのパーツを、回路/配線を下記のように変更します。
iot_develop_004_esp_wroom_02_001

2.プログラムの変更

特に変更はしません。
変更するのは、データの測定/送信間隔のみです。
変更点は少ないので、実際のコードは割愛します。

3.測定

3.1.測定環境

今回から電池で動作させるので、それを活かして(?)屋外のデータを測定してみます。
測定環境は、以下!
iot_develop_004_esp_wroom_02_003
近くで撮った写真が、コレ。
iot_develop_004_esp_wroom_02_004
ベランダの鉢植に突っ込んでいます。
天気が悪かったので、防水目的で、そこらへんにあったガラスの容器に突っ込んで蓋(一枚目のすみっこに移っているヤツ)を重ねています。

3.2.測定結果

この環境で測定をした結果を、下図に示します。
iot_develop_004_esp_wroom_02_002
…これで(ほぼほぼ)全部です。
測定できたデータは、おおよそ1日ぶんです。
これでは毎日電池を交換しなければならず、使い物になりません。

4.まとめ

今回、電池でデバイスを動作させてみました。
結果として、「電池でデバイスを動作させる」ことはできました。
しかし、その稼働時間はおおよそ1日でした。
これでは十分な測定ができません。
問題です!!

次回は、この問題を解決する、ESP-WROOM-02の「真骨頂(と私が思っている)機能」に挑戦します。

ではっ!

続きます

以下の記事に続きます。
こちらの記事も併せて読んでいただけると、幸いです。
IoT開発(5)-ESP-WROOM-02をDeepSleepで長時間駆動させる