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Arduinoでリレースイッチ(3)-自己保存回路

公開日: : 電子工作

どもです。

前回の記事で、リレースイッチ「AE-G5V-DRV」の使い方を書きました。
今回は、このリレースイッチを使用して「自己保存回路」を構築したので、そのことについて書きます。

1.自己保存回路とは

1.1.自己保存回路の概要

「自己保存回路」とは、

リレーが一度ONとした際に、その状態を保持し続ける回路

です。
つまり、リレーが一度ONになると、たとえそのリレーがOFFされたとしても、リレーに繋がれた回路は、リレーがONになった時の状態が保持されます。
身近なところでは、(少し違うかもしれませんが)携帯電話/スマートフォンの電源…でしょうか。
一度電源を入れると、その電源は(電池がもつ限りは)入りっぱなしです。

もし「自己保存回路」が無かった場合、携帯電話/スマートフォンでは、ずっと電源ボタンを押し続けなければいけなくなります。

1.2.自己保存回路の動作

自己保存回路の動作を、簡単ですが書きます。
自己保存回路は2つのスイッチ、即ち「回路をONにするスイッチ」(ONスイッチ)と「回路をOFFにするスイッチ」(OFFスイッチ)を持ちます。
それぞれのスイッチのON/OFFに対する回路の状態(ON/OFF)を示すと、下記のようになります。
arduino_relay_switch_003_self_preservation_circuit_001_timing_chart
即ち、回路がOFF状態のときにONスイッチをONにすると、回路がONになります。(1)
回路がON状態のときにOFFスイッチをONにすると、回路がOFFになります。(2)
また回路がON状態のときにONスイッチをONにしても、回路はONのままです。(3)
回路がOFF状態のときにOFFスイッチをONにしても、回路はOFFのままです。

このように、スイッチを押下し続けなくても、回路の状態を保持し続けられる回路が、「自己保存回路」です。

2.実際の回路

リレースイッチを使用して組んだ自己保存回路は、以下のようになります。
arduino_relay_switch_003_self_preservation_circuit_002_circuit_basic
この回路図において、S1がONスイッチ、S2がOFFスイッチに該当します。
また、回路出力の出力は、抵抗R2への接続が該当します。
なお、LEDが複数接続されていますが、必要なのは「LED2」のみです。
それ以外のLEDは、電流がどのように流れているかを確認できるように接続しています。
本来であれば、必要はありません。

3.回路の動作

ON/OFFスイッチの操作と、回路の電流の流れを書きます。
まず、ONスイッチ(S1)を「ON」にすると、トランジスタ(Q1)がONになり、リレーのNO側からの出力がONになります。
そして回路の出力はそのまま回路の入力に接続されていますので、ONスイッチをOFFにしても、回路はONスイッチが「ON」となっている状態が保持されます。
arduino_relay_switch_003_self_preservation_circuit_003_on
arduino_relay_switch_003_self_preservation_circuit_004_on_keep
次に、OFFスイッチ(S2)を「ON」にすると、トランジスタ(Q2)がONになNC側から電流が出力されなくなります。
その結果、回路からの出力がOFFとなります。
arduino_relay_switch_003_self_preservation_circuit_005_off
回路の出力がONの状態でONスイッチをONにした場合、出力がOFFの状態でOFFスイッチをONした場合は、それぞれ状態が変わらないのも、この図から判断ができるかと思います。

4.まとめ

今回は、リレースイッチを使用した自己保存回路について書きました。
この回路は、接続されたデバイス(今回はLEDでした)のON/OFFを制御する回路の消費電力を抑えたい場合に、非常に有用です。
例えば、電池でESP-WROOM-02を駆動させ、一定間隔で測定したセンサーの値をサーバーに送信、応答に従って接続された他のデバイスのON/OFFを切り替えるという場合です。
この回路を使用しない場合、「デバイス」を動作させる間中はずっとESP-WROOM-02を起動させておく必要があります。
しかし、この回路を使用することで、ESP-WROOM-02を起動させるのは、センサーで測定~サーバーからの応答を受信するタイミングのみにできます。
これにより、電池の稼働時間を長くでき、メンテナンス性を向上させることができます。

ex.追加で言いたいこと

…こんな複雑な回路組むくらいなら、ラッチリレーを買った方が楽だなぁ…。

ではっ!

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